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生芋こんにゃくを作る [こんにゃく]

すでに今シーズン何度か作ってますけどね

クリスマスが終わると急に年末感溢れてきて
食料品売り場も伊達巻とか蒲鉾が占拠
エビやらカニやら、
今年はカニも3割くらい安いそうで
盛り上がってますね

私は次の夜勤で年内はおしまい
元日から普通に仕事です

職場のスタッフ同士で
「良いお年をお迎えください」は
だいぶ自虐ネタみたいなもので、
盆暮正月関係なく仕事をしていて
必ず来るつきたてのモチを詰まらせた高齢者に
色んな意味でモヤモヤしながら
挿管チューブを用意するし
オムツ交換してる間に年が変わる、て
そういう仕事なわけよ、ていう
つまり年が変わろうがなんだろうが
目の前の1秒との戦いが繰り広げられていることに
変わりがない

世間一般のご挨拶なんか関係ないことに
皮肉った気持ちになりつつお互いご挨拶する
という感じ

それで、今年はおせちどうしよう?
なんとなーく作るつもりで人参とか里芋とか
買ってはいるものの、、、

とか言いつつ、こんにゃくは作る
こんにゃくって皆さん、なんとなく身体にいい
と思ってるとは思うけど、
ただ便通改善なだけではないんですよ
資生堂の研究はこちら

乾燥肌にもとてもよくて
こんにゃくを食べることで皮膚の水分が
蒸散する量が減る、つまり潤いを守るという
機能が確認されております

こんにゃくって「別に美味しくない」
味が染みないとか臭いとか
まぁ色々、積極的に摂るに至らないだけの、
平たく言うと魅力がない
但しこれは市販のこんにゃくの場合

これはこんにゃくを作る側の
企業努力が求められるところだと思う

だって本当のこんにゃくは美味しいんだもの
子供がおでんの中から探して食べるぐらい
美味しい
それが本当のこんにゃくなんだけどねぇ

どうやったら持続可能となるのかねぇ

ファストな生活でなければやってられない
という景気の悪さの中、各家庭でのんびり
こんにゃく作ってる暇なんかないんだよぉぉ
ていう世の中だし

一時的なブームではなくて、
当たり前の日本のソウルフードとして
どうしたらいいのかなー
味噌なんかうまいことやってるよねー

そんなことを考えながら
お正月用のこんにゃくを作りましょう
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左が下仁田の赤城大玉
右が昭和村の深山勝り
どちらも500g程度

前回、記事にしてないけど貝殻カルシウムで
やってみたら、粉の溶解に苦労したのと
仕上がり感がものすごく上品だったので
今回は炭酸ナトリウムでやってみる

ツヴィリングのミキサーで撹拌
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このミキサーを見た後輩が
「フラペチーノ作れるやつだ!」て言ってたけど
そんなもん作らない
「え?じゃあ何してんですか?」
こんにゃく作るのに買った
「はぁー!?」て言われたミキサー

これは大変優秀で容量も多く
これまでフードプロセッサーで頑張っていたのは
なんだったのか、という便利さ加減
片付けもシンプル

今回は量が多かったので
蒸さずにダイレクトに粉砕
鍋の中で加熱することにする

生芋の皮を剥いて3.3倍の水で撹拌したら
しばらくボウルに入れておいて、
そのうち鍋に移す
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のりかき
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まだまだ

ツヤと粘りが出てきた
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そろそろいいかな

炭酸ナトリウム投入
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急にキュルキュルとした感触に変化
ネバネバからバラバラになるので
この辺では慌てて混ぜてまとめます

ぐっはー重たい
グニグニ混ぜてバットにドサっと入れます

隙間なく均したらラップをかけてしばし放置
固めます

これをもう一回分作業する

2時間ぐらい経過したので
これを使いやすい大きさに切って
茹でます

やっぱり最初に加熱してないからアクがすごい
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30分茹でたらお湯を捨ててまた30分

ミキシングする時に生の芋のやり方だと
水を4倍にしても良いかもな

これで冷めるまで待ったら
真空パックしておきます

この作業だけでも、1週間は刺身で食べられます
加熱するとなったら1ヶ月は持つ

人にあげるときは「1週間以内に食べ切って」て
渡すけど、本当はもっと長く大丈夫
でも他人の家の保存状況は分からないので
冷所保存の1週間としている

作るの、面倒っちゃ面倒だけど
お菓子作るのと大して変わらない
芋の入手先がないと言えばそうなんだけど
それにしても家で作るに限る
「だって美味しいもん」
これに尽きる


今回の芋の違いによる味の違いは 
赤城大玉の方が香りが良くて好みだった
とはいえ比べないと分からないぐらい、
そもそもどっちも美味しいのだけど

昭和村からは6kgの赤城大玉のうち
1kgを深山勝りにしておいてもったのだけど
次からは赤城大玉だけで良いな


11月、寒くなりきる前に
下仁田ツーリングというのも良いし
つーかもう群馬で家庭菜園やりたい

冬はスキーで雪のシーズン終わったらバイク
釣りは.....新潟の柏崎辺りに行けば良いのかな?

そんなこと言いつつ、今年も暮れました


皆さま今年もありがとうございました
体に気をつけて、良いお年をお迎えください
来年もよろしくお願いします




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昭和村から特大のこんにゃく芋が届く [こんにゃく]

先日、バタバタと廃業していくこんにゃく農家に
日本の未来を心配しつつ
下仁田まで出かけてきたのだけど、
同時に
以前お世話になった昭和村の工場にも
お芋買わせてください!
という連絡をしていました

工場長さんの弟さんが農家さんだそうで
芋必要でしたら言ってくださいね、
て言われてたのだけど、この時点では
マルシェで買えたのでそれで良かった

しかしマルシェに芋が並ばなくなった今
探さなければならない

1キロぐらいの玉でお願いしていたのだけど
こんにゃく芋を掘り上げるのはスケジュールが
あるようで、そして天気が雨だと掘らないから
購入することになってから
3週間ぐらい経過していた

そうしたら工場長さんが
「お待たせしてるので、無償で
特大こんにゃく芋を先に送ります」て
注文した分以外に送ってくれた
「三年生なので大きいです」
ワカリマシタ!

ウヒョー無償だってよー♡

夜勤明け、これから帰ると連絡をしたら
「こんにゃく芋きてるよー」
ワクワク

どーん
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ギョッ

えーなんだこれは
こんなの見たことないぞ
私の声に見にきたオットが
「わぁー、ハッピーハロウィーンて感じぃ〜」
とか言って、言いたいことはわかるけど
鼻で笑ってしまった

メジャー入りで撮ろう
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お、お、大きい

弟さんは令和元年に総理大臣賞を取って
毎年明治神宮に奉納してるのだそうで
同じ畑から採れたもので
毎年展示やお得意さんに配るのに
持ってきてくれます、てことです

こんにゃく芋を楽しみにしている父に
持っていきました

この日は先日のヒラメで宴会
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5日寝かせたヒラメは最高に美味しかった

で、こんにゃく芋お披露目
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「おぉー?すごいなこれは」
体重計で計測したら5.0kgと4.7kg
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ワタシが大女だもんで分かりにくい
もっと華奢な女性が持ったら
ビックリな大きさなのがよくわかるのに

5.0kgのほうを実家に置いて
4.7kgのは持って帰ってきた

しばらく飾っておこう


さーそろそろこんにゃく芋から
こんにゃくを作るぞー!

まずは先日直接買いに行ったら下仁田の
赤城おおだまから着手の予定

下仁田屋さんで「貝殻カルシウムを使うと
匂いが少なくて良いですよ」て教わったから
今年は貝殻カルシウムを買ってみた
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炭酸ソーダと作り比べてみよう

やっぱり冬はこんにゃくが大活躍
オットも「あのスーパーで売ってる安いのは
全然食べたいと思わないけど、
やっぱり食べると作ったこんにゃくの美味しさ
というのはすごい、すごく美味しいので
あーこんにゃく食べたいな、てなる」て
すっかりファンになってしまった

時々こっちの方でも
道の駅とかマルシェとかで
農家が作りました、的に売ってるのだけど
1ブロック500円ぐらいするから
皆さん飛びつく感じでもない

「絶対美味しいんだから
もっと生芋こんにゃくが美味しいことが
広まると良いのにねぇ」て
確かにそうだと思う

美味しくて体に良い
冬は色々脂質やら糖質やら多めの時期
こんにゃく食べて砂払い強化期間です


お世話になってるお店
下仁田屋さんのInstagram
昭和村の北毛久呂保こんにゃく


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下仁田に出張る [こんにゃく]

これまでのこんにゃく記録はコチラ

これまでこんにゃくを作るにあたり、
ネットと近所のマルシェで購入していた
こんにゃく芋

マルシェは沼田の芋
一昨年から入荷がありませんでした
去年群馬の求人情報で調べたら←調べ方
すでに募集していなかった
けど、募集していないなんてこたぁナイはず
収穫時期にはいつも出続ける求人なのです

...廃業したのかもしれない

4年前からは新規開拓で
もう1ヶ所、渋川の農家さんからも購入
計2ヶ所から購入していたのだけど
最近渋川の1軒だけになっていた
さらに去年また新規開拓で
別の農家さんからも購入してみた

例年、今年もそろそろ収穫ですけど
どうしますかー、て渋川のお爺ちゃんから
電話が来るはずが11月になっても電話がない

あれ、どうしたのかな?てメールしてみたら
「去年最後の最後にトラクターが壊れて
最後だからと手掘りしたら腰を痛めて
医者から農業はもうやったらダメと言われたので
植えられませんでした、もう80過ぎてるので云々」

!!

えー!そうだったんですね、て驚き
お大事にしてください、て
お爺ちゃんなのは知ってたけど80過ぎてたとは
知らなんだよぉー

爺ちゃんも廃業しちゃったから
じゃあ去年の新規開拓したおじさんのところ、
と思ったら、なんとそこも廃業

やべー!!

オットに「廃業してる!」て言ったら
「道の駅とかならあるんじゃないの」とか言いながら
2つぐらい農園のHPのURLを送ってくる

私が昭和村の道の駅に電話したら
「今年はまだで、今日ようやくちょっとだけ
入ったんですけど、明日も入るかどうかは
わからないんですよねー」

ちーん

昭和村のこんにゃく工場の
工場長さんにもメールしてみよ...

幸いにもすぐオットが送ってきた
下仁田の農園の方から
「ご用意出来ます」てありがたいお返事きた

普通に送ってもらうことは簡単だけど
引き取りに行こう
「もーこの際明日群馬に行こう」てなった

「車の点検の予定だったのに」て言いながら
「ズラせた」て言うオット

よし!明日はこんにゃく芋の本場
下仁田に行くッ

「あぁーついにこんにゃく芋買いに行くんだ
いつかそうなると思ってたんだ...
梅は小田原で近いから良いけど
下仁田はなかなかの距離だよぉー...」
て布団に潜るオット

朝5:30に起きてお弁当
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おかずなし笑

ちょっとした渋滞がありつつも
まぁまぁ順調にやってきた
ついに下仁田ー!
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上州下仁田屋神戸農園さんに到着
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本当は一番最初に神戸万吉商店という
全然違うお店に行ってしまったのだけど
幸い?事務所に誰もいなくて、
神戸農園さんに電話したら
「万吉さんのところじゃないですよ」
て言われて気づくという汗

(万吉商店さんは掘り上げたこんにゃくが
金網のカゴいっぱいに入って、
それがサイズ別にいくつもあって
写真を撮らせて欲しかったけど、
なにしろ人がいなかったから勝手に撮るのも
はばかられて撮れなかった)

それで気を取り直して
下仁田屋さんに移動

この前はノースポートとららぽーとを間違うし
最近我々もだいぶヤキが回ってる

万吉商店さんから下仁田屋さんが近くて良かった

下仁田町はPayPayで30%ポイント還元で
ありがたい

お芋を渡してくれた女性に
中の写真撮らせていただいても良いですか?
と、ネット掲載について聞いたら
「どうぞどうぞ、宣伝してください」
快く撮らせてもらった次第
スッキリと整頓された加工場

洗ったこんにゃく芋
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奥の大釜が活躍するんだそう
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茹でたての玉こんにゃく
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パックします
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「こんにゃく食べます?」てパックしたての
こんにゃくと、「こっちはお刺身」て2つ
分けていただいた
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えー♡うれしぃー♡♡

玉のこんにゃくのは売る時はここから
さらに袋ごと熱入れるのだけど
すぐ食べるならこのままのほうが美味しいから
て、出来立てこんにゃく

そーーなんですよー、市販のこんにゃくは
生じゃないんですよ
まぁその辺のこんにゃくはそもそも
原材料が粉で作り方からして違うけど
熱が入り過ぎてるからどうしても味を
犠牲にする感じになるのよねー
やっぱり自家製が1番、てなる理由でもある

それでありがたくいただいて
道の駅にも行ってみたい
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建物が新しくて綺麗
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そうしたら、ネギ、ねぎ、葱、NEGI
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ここはネギとこんにゃくが
カントリーサインになっている町だもの
特産品がわかりやすいって素敵
ネギ売り場の足元には解説がある
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そうしたら下仁田屋さんのこんにゃく芋もあった
....1袋買おう
オットはもはや「なんでまた買ってんの」とか言わない
言っても無駄だって分かってる

あれ?ちょっと待てよ
さっき下仁田屋さんで決済した金額
間違ってないか??
3kgのはずだけど...てお店に電話したら
「あ、間違いでした!すみません」てことで
私も舞い上がっちゃってて気づかなくてスミマセンー!!

ソフトクリームを食べたらお店に戻ろう



蒟蒻ソフトクリームだってぇ
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「ボカァ普通の神津牧場ソフトがいい」
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あっそ
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罪悪感軽減ソフト、美味しい
これは普通に広めて欲しい

銀杏とか金ゴマとか、お土産の煎餅とか買いながら
下仁田屋さんに戻って再決済

前日にメールをやりとりしていた店主の方がいて
「わざわざ戻ってきていただいてすみません」て
金時芋をくれたのだけど
私さっきオマケでこんにゃくも頂いちゃってるんです
て言ったら「お詫びにどうぞ」て
なんか頂いてばっかりでかえってスミマセン

ここでは生でおろしてますか?て聞いたら
加熱した芋で作ってるそうで
そして「絶品こんにゃくのレシピあるんでどうぞ」て
それも頂いた かわいいイラストのレシピ
CCF20231104_00000.jpeg
レシピも私がこれでヨシ、としている
自分なりに完成させたレシピと同じだった
わぁ、私と同じだ!

凝固剤については炭酸ナトリウムだけど
貝殻焼成カルシウムが匂いもなくて
美味しいですよ、て教えてもらった

いやー楽しい!
やっぱりコレは現場にこないと!
「そんなこと言ってもアンタ、交通費が
往復で10,000円以上掛かってるけど」

ぐっ それを言っちゃオシマイなんだわ


下仁田、静かで良い感じに古くて
岐阜の高山よりさらに日本の原風景
て感じがする

ネギがたくさん植っている
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良いところだなぁ下仁田

オットも「こういうところで
こんにゃく作りながら地元の病院に勤めて暮らす、
ていうのもいいね」
あーそりゃ理想だわ

せっかくだから昭和村の道の駅も行っておくれ
「ついでって感じでもないんだけど」
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駐車場はいっぱいだったけど
2周しているうちに入れた
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駐車場内を逆走する車がすごく多くて
それがまたみんな地元ナンバーばかり
これは足利と似ている治安の悪さ
逆走とも思っていない勢いで
平然と逆走しまくっている

これは警備員さんを配置しないとダメ
駐車場内で事故が起きる
年齢問わずジャイアンかというほど
横暴な運転をして空いたところにゴリゴリと
止めていく

若干命の危険を感じながら歩いて移動

ここには前日電話で聞いていた通り
この日こんにゃく芋はなかった

人の数も大変多くて疲れた
もう帰ろう、体力がない

途中「さっき東京まで108kmて表示だったのに
今128kmて書いてあった」
「だから帰り道てわけじゃないって言ったんだ」
.....分かってなかった汗

途中途中で眠くて意識消失しつつ
無事に帰宅

本日下仁田で購入したもの
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肝心のこんにゃく芋
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ちゃっかり戴いたもの
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いつかは行きたいと思っていたこんにゃくの産地
今年は急に行けてとても満足

しかしこの何年かの間に3件も廃業してしまって
驚きでした
これだけ円安で燃料だの肥料だのの値段も上がって
大変だよねぇー

こんにゃくも、美味しいのを知ってる人って
ほとんどいない
だいたい「あってもなくてもいいもので
一度茹でないとクサイヤツで1枚100円」
ぐらいにしか思われていない

本当のこんにゃくは表面に切り込みなんか
入れなくても味が良く染みるんですー!
なくてはならない主役なんですー!!

美味しいこんにゃく自作の最盛期
新味噌も開けたことだし
今年も布教活動に勤しみます
(オットは一応熱烈信者)


----追記

夜、こんにゃくをいただきました
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自家製味噌で酢味噌
お皿の上で混ぜるというズボラで
美しくなくてアレだけど自分用なら構わぬスタイル

あーーー美味しい
水分の含み方がキメが細かくて
プルッと上品な刺身こんにゃく
上品だけどこんにゃく芋の香りがある

これまたいただいた玉の方だと
若干違って素朴な質感だろう
どちらも美味しいけど、「刺身」て
ほんとに立派に1品だと思う

(ついでに言うと味噌も美味しい
まさに手前味噌笑笑)

明日は夜勤だから明後日おでんかなー♡


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茹で芋と蒸し芋の比較 [こんにゃく]

自分の好きなこんにゃくを作るべく
比較検討中の過程であります

前回は非加熱の生芋を使って
加熱はのりかきのみで作ったこんにゃくでした

生芋で作ると芋の粒々が目視できる感じで
これがのりかきだけの加熱では
「私の好み」の滑らかな舌触りには不十分
ということではないか

しかし茹でた場合、残って冷めた茹で湯に
透明の厚い膜が出来ていて
これは茹で湯にマンナンが流出している
のではないか、みすみす捨てるのはもったいない...?
という疑問がありました。

加熱によるデンプン質の変性という目的において
茹でる以外に加熱の方法は何が良いのか?という探求です

ということで、今回は蒸すという形で
加熱の工程を踏んでみます

蒸しと茹での比較ですね

芋は深山勝り(みやままさり)という品種で
歩留まりが良く(マンナン含有量が多い)
病気にも比較的強くて栽培しやすい、というものだそう

この芋は部分的に傷んでいた
2019-11-25 10.21.38-1_R.jpg
※こんにゃく芋は傷みやすいので
傷んできたところがあったらそこをえぐって
乾燥させておけばそれ以上広がりません

今回は悪くなっている部分をカットして
残りをそのまま使います

蒸してみる
2019-11-25 11.03.28-1_R.jpg
芋の断面にゲル状の物質
2019-11-25 11.17.45_R.jpg
マンナンと思われます

600gは茹でてみる

これは茹でた後の雪平鍋だけど
茹で湯の方にはこのように泡が出ていて
これはアクですね
2019-11-25 11.21.29_R.jpg
茹でた後の芋の表面にもゲルは付いているけど
割とマットな質感

蒸し芋も茹で芋も、鍋から出すときは
箸だと滑ったときにマンナンを削いでしまうので
竹串で刺して取り出します

それぞれ300gずつ計りとって比較します
炭酸ナトリウムは8gを150mlのお湯で溶解
水は加熱後の芋の重量の3.5倍で用意

今回は実験のために水分量は同量で3.5倍、としたけど
このあたりの量としてはその時の芋の状態で
もっと水を減らしたり足したりして良いと思う
(前回は3.3倍で作ったのだった)


本日は全く単独作業で途中の写真がない

加熱芋なのでお湯ではなく水でミキシング
この時点ですでにタネの性状が明らかに違う

蒸した方は茹でたのよりベタベタでデンプンのりみたい 
色は白滝のように真っ白
茹で芋のタネの方が緩い
そして色はなんとなくピンク

炭酸ナトリウムを泡立て器で混ぜると
蒸した方は一旦バラバラになった後頑張ると混ざる 
なにしろ重たい 
茹でた方は割とすぐに満遍なく混ざる
炭酸ナトリウムを混ぜ混むとまた色が変わって
蒸しの方がベージュがかって
茹でのほうがグレー

どっちもツヤがあるけど
蒸した芋からの方が質量として密度が高い感じ
水分が多くてウルッとしてるのは茹でた方


これが蒸し
2019-11-25 13.08.34_R.jpg

こっちが茹で
2019-11-25 13.08.35_R.jpg

1時間後に8等分にカットして茹で始めます

触った時の弾力が全然違って
白いバットの蒸しの方がカチッとブリブリしている
ステンレスの茹での方が柔らかくて取り出すの大変

これはやはり蒸しはマンナンの流出が少ないからなのかも

蒸し芋
2019-11-25 14.11.31-1_R.jpg
ピッチリ四角い角

茹で芋
2019-11-25 14.11.30-1_R.jpg
すでに形が緩い

!!

蒸した芋で形成した方の鍋にこの段階で泡
先ほどの茹で芋の時の様にアクが出てきている

左が蒸し 右が茹で
2019-11-25 15.20.01_R.jpg
茹でた芋から作ったものは形成の時ですでに緩く
その後の凝固の茹でにおいても
かなり変形したし、上げた時も柔らかめ

カットしてみましょう
まずは刺身でいただきます

下が蒸し 上が茹で
2019-11-25 15.33.43-1_R.jpg
茹でた芋で作った方は自立できずに
倒れて斜めになるけど
蒸した芋で作った方は薄く切っても自立

左が蒸し 右が茹で
2019-11-25 15.34.09_R.jpg
右の茹での方があからさまに柔らかい

同じ芋の量で作って
これだけ弾力の差が出たということは
やはりこの差はマンナンの量であって
芋を茹でる、という工程で
蒸しよりもアクとマンナンもそれなり抜けている
ということなのだろう

そしてアクと共に香りも抜けているらしく
香りとしては蒸しの方が良いというか強い
滑らかさとしては、弾力以外はどちらも良い

うーむ

蒸した芋で作るにしても
もっとトロリを目指すのであれば
水分量を4倍とかで作ったら良いのかも?

てことは、蒸した芋で水分量を増やせば
香りがよく柔らかくて量も確保できる
ということなのだろうか

でもそうするとマンナンしかありません状態の
ペタッとした均一の量産品みたいになりそう


ある程度、ある程度のボクトツさは必要だもの

茹で芋で作るのはコスパとしては悪いかもだけど
あの不溶性食物繊維の感じがあんまり薄まると
素朴さを装ったちょっと違う「これじゃないんだ」になりそう
まるで「東京で食べるご当地もの」みたいな
(どこまで東京で出てくる地方食が嫌いなんだ)

自分の好みとしては食べた時のトゥルッと感があって
ブリブリとかザクザクとかでなくて
ぷるりと柔らかい口当たりをヨシとする

茹で芋製法の場合、香りとしては若干蒸しより劣るけど
生芋から作るだけあってそれなり良い香りはあるし
目指すのは滑らかでありつつ素朴な舌触り
口当たりの柔らかさ、香り

上品だけど素朴、っていうこんにゃくが好き

そんなわけで、前回の非加熱生芋から作る製法も
踏まえて、自分好みのこんにゃくは現時点では
生芋を茹でてから作るという製法だということがわかった


煮た時の味の含みはどうなんだろう
それはまたいずれやってみよう



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昭和村のこんにゃく工場の教えを乞う [こんにゃく]

すっかり前記事の続きです
完全に「興味が無い人には全く興味がない」
という話すぎて引かれる勢いだけれど
分かる人にだけ分かれば良いエントリです


果たしてこんにゃくの文献というのは
どのように探せばよいものか

そして、横浜市と友好交流協定を結ぶ
昭和村のHPから昭和村のこんにゃく芋の紹介
てところがあったので見て見たら
ここはまた「水でミキサーにかける」と言っている!!

よく60度~70度のぬるま湯で、という記載があるのは
一体何であるのか? このお湯の根拠について
誰も何も解説していない

多種多様な作り方があるものの
極めて家庭的で
科学的な根拠が記載されているものがない

よーしこうなったら問い合わせてみよう、そうしよう

お問い合わせ、っていうところから
質問を出してみました

<質問した内容>
① 一般的に「60度ぐらいのぬるま湯」
 という記述が多いが、ぬるま湯を使う理由は何か?

② のりかきの際に加熱する方法と
 加熱しない方法があるようだが、この違いは何か?

③ 芋を茹でて作る場合、茹で湯が冷めた時に
透明の厚い膜が張るのは、グルコマンナンか?

④ ③だとすると、茹でた芋をミキサーにかける時の
ぬるま湯はこの茹で湯を使った方が良いのではないか?

⑤ 擦った芋と水を合わせてから放置する場合と
放置しないレシピがあるが、放置の目的は何か?
 (グルコマンナンに吸水させることが目的
  とするのであれば必要な時間はどの程度か、
  また吸水させることによる体積の違いはあるのか)

⑥ ⑤について、放置せずに炭酸ソーダを混ぜた場合は
  食味の違いとして明確にあるのか?

⑦ お湯なり火に掛けるなりというのは、
  芋のデンプン質の変性をてらったものか?
  であるとすると、
  a)水でミキシングした場合は加熱によるのりかきをする、
 b)60度のぬるま湯でミキシングした場合は
   鍋を加熱しないでも良く、タライでものりかきができる
 
ということではないか?

⑦について、私の仮説としては
水でミキサーにかけても良いが
加熱によるでんぷん質の変性が必要である。
しかし熱いままでは炭酸ソーダを均一に混ぜるのが難しいため
のりかきで加熱をした後、ある程度は
熱が冷めてからでないと手を入れられない。
→炭酸ソーダを混ぜるためにはヘラでなく手が望ましい。
手を入れられるようになるのがギリギリ60度である。

ということではないか?

つまり、生のまま擦った芋のデンプンを
変性させるためには60度では不足であり
「茹でた芋を使うなら水でミキシングの後
非加熱でのりかき」でもOK
「生の芋を使うのであれば水でミキシングして
加熱してのりかき」が必要

ということではないのか?と思う

加熱が不足している場合は
(水でミキシングしてのりかきも非加熱の場合)
食味に変化はあるのだろうか
←どうせ最後に茹でるのであればそこで加熱されるから
デンプンとしても変化する…??

と思っているけれど、私が調べた範疇では
根拠が見当たらなかったのだけど
文献の紹介等あったら教えていただきたい

というような内容で送ってみたら
役場の方から返信が来て
「役場で応えられるような内容ではなく
昭和村にある工場の方が直接お話くださるようなので
電話してみて」という内容でした


電話してみましたよー

(電話のあとにもメールでもいろいろ伺って
ブログへの掲載許可もOKだったので加筆修正)

伺ったのはくろほのこんにゃく
工場長さんが親切に教えてくれたんだけど
「おっしゃる通り、各家庭で様々な作り方があり
みんなそれぞれ、それを食べて育っているので
『うちのこんにゃくが一番』であると思っている。
カレーみたいなもんです。」

工場長、なかなかNICEなコメント

そして工場では水で溶いているらしい
加熱する理由としてはやはりデンプン質の変性を
目的としていて、熱が加わることによって
マンナン粒がしっかり吸水して
擦り残しがなく滑らかになるのだそうで
いきなり①②⑦解決

あと③の膜についてはちょっとわからない…と
言われたものの、グルコマンナンというのは
水より比重が重いはずなので沈むのではないか?
膜として表面にあったのであればマンナンではないか?
(グルコマンナンというのはグルコースとマンナンが
繋がった多糖類)

④については生芋を茹でた後は
シュウ酸カルシウムが溶け出ているので
この茹で湯は使わない方がよいのではないか
(だがしかし非加熱の生芋をミキサーにかけた場合は
シュウ酸カルシウムごとミキサーにかけるのであるから
どうなんだろ)

⑤⑥の放置時間については、放置すると水を抱き込む
という特性があり、これが水の量や温度が
その日によって違うので、職人技と言われるもの
放置時間が長すぎても保水の反対に離水が起きる
ので注意が必要

そんなわけで今回バットの大きさが
大きいものを必要としたというのは
保水力がアップしてパチッと硬めになったので
私が300ml程度の水を追加したことが原因ぽい


てことでした

あ~~解決~~~


昭和村と同時に東京にあるこんにゃく協会に
同じように問い合わせをしてみたけど
全然、なんの返答もなかった
ら、翌日返答が来たので下に追記

オットは呆れて
「きっとこんにゃく協会の人だって
ビックリしてるよ!」そうかなぁ

「そんなに各家庭によって作り方が違ってるのに
それぞれ美味しい美味しい、って言うからには
美味しいものに理由なんかないんだ。
'そうした方が美味しいから' それだけだ」

とか言うのだけど絶対違うと思う

自分の好みというおいしさがあって
そこには「こういう切り方をすると
味がしみ込みやすいから」とか
「このほうが断面が均一なので
余計な味を吸い込まないから」
とか、好みの理由があると思う

自分が好きなもの、嫌いなものには
絶対その理屈があるから、
好きなものを作っていく上では特に
より自分の好みにするには
どうやって工程を踏めばよいか
というのを追求できるんだと思う

あとは伝承されるときに
ちゃんと根拠を伝えることができるかどうか
「そう教わったから」とだけ漫然と作業していたら
手順の安全性も合理性も進歩しない

芋だって農家が一生懸命品種改良して
育てやすくておいしい芋を作っているのに
作り手が「昔からこういう作り方だから」
ってのもねぇ


工場長さんは「芋は茹でないでも
冷凍保存ができますよ」と教えてくれた
丸のまま冷凍というのはネットショップで
見たことがあるけど、スライスして冷凍は
どうなんだろう…と思ったら
スライスして真空パックで冷凍でOKらしい

へぇぇー

冷凍するメリットとしては
「経験則ですが、冷凍した芋の方が
硬い破片が残らず、細かく擦れて擦りやすい」
ということです

そして、明治神宮の大嘗祭の当日祭で
工場長の弟さんが農産部門で賞を受賞して
こんにゃく芋を奉納されたそうですよ
すばらしいー


秋にしか収穫されないこんにゃく芋
…冷凍だな ニヤリ


冷凍庫についてはまた次回

えっ


----11/12追記----

今日、こんにゃく協会と
もう一つの製造会社から返信がありました

もう一つの製造会社からは

①お湯を使う理由
→水よりもぬるま湯を使用すると
グルコマンナンが水を含みやすく、
早く粘りが出る

熱湯の使用では粘りが出過ぎてしまう
水でも問題はないが時間がかかる

凝固剤と混ぜるタイミングが遅れると
糊ダレといって、粘性が落ちてしまい、
こんにゃくにした時に柔らかいものが
できてしまう

②のりかきの際の加熱・非加熱について
→どちらでも問題はない
芋を加熱せずに生ですりおろした場合
その後の加熱が十分でないと
こんにゃく自体が赤っぽく変色することがある

③透明の膜について
→グルコマンナンやでんぷんを含むアクではないか

④③芋をミキサーにかける時のぬるま湯は
この茹で湯を使うのは
→アクが含まれるので使わないススメ

⑤放置時間について
→食感が変わるのでお好みでOK
放置した方がグルコマンナンが水を含んで滑らかになる

ということで、やはり生ですりおろした場合は
のりかきの段階で加熱するのと
その他、昨日の会社と私の想定とだいたい同じ
(ただ、③④については私はもう少しツッコんで
作ってみたいところ)

でした。


しかし! こんにゃく協会は

①お湯を使う理由
→のりかきの前に関西では芋を蒸して砕く方法を、
関東ではおろし金で砕く方法がとられていたようで
お湯を使うのは関西の作り方の名残りかも

へぇ

そしてそのほかについては
その理由を知りたいんだけどなぁ、っていう
「製法は様々で根拠はよくわかっていません」
との回答だったのでややガッカリ
(唯一、グルコマンナンの吸水は30分程度
って具体的な数字がきたけど
昨日の会社は4時間て言ってたし、
やっぱりわからないないなぁ)

でも参考文献を紹介してくれた
こんにゃく協会が教えてくれた文献

絶品 手づくりこんにゃく―秘伝わら灰こんにゃく、糸こんにゃくから、精粉こんにゃくまで

絶品 手づくりこんにゃく―秘伝わら灰こんにゃく、糸こんにゃくから、精粉こんにゃくまで

  • 作者: 永田 勝也
  • 出版社/メーカー: 農山漁村文化協会
  • 発売日: 2006/10/01
  • メディア: 単行本

こんど読んでみよう… 
って、レビューを読んで怯んだわ!

(そして微妙に高いじゃないのよ)


同じ質問をしても
それぞれ見解が分かれるぐらい
こんなに検証されていない食べ物って
他にあるのだろうか

どっかの農業大学とか栄養大学で
学生が論文書いてそうなもんだけど

あ~~そういう設備のある大学で
研究したいよぅ


----追記

岡山大学がアツい!
論文をいくつか出していて鼻息荒く読みました
←仕事の論文は途中で寝るくせに



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こんにゃくの試行錯誤 [こんにゃく]

先日のこんにゃくのエントリで
「茹でた後の鍋の中に分厚い膜が張っていて」と
書いたのだけど、
これはやはりグルコマンナンなのではないか?

普段は生芋を茹でてからフードプロセッサーにかけるけど
今回は父のやり方で、
生の芋をフードプロセッサーにかけてから加熱する
というやり方にしてみます

こんにゃく作りというのは
極めて家庭的なもので
「科学的な根拠が記載されていない」ので
これまたいずれ文献等を調べてみたい

今回の生芋だいたい1kgに3.3倍の水でガーガーと
フードプロセッサーを回したのがコチラ
2019-11-09 14.48.12-1_R.jpg

ここでマンナンに吸水させる、として
1時間ぐらい置く、というレシピと
「どんどん固まるので手早く均一になるようにしたら
炭酸ソーダを入れるべし」
となっているレシピとあります

うーむ
この後加熱もするんだけど…

放置時間は必要なのか?
ちょっと分からないなぁ

20分ぐらい置いてみて火にかけて
のりかきをします
2019-11-09 14.51.41-1_R.jpg
糸が引いてくるようになったら、
って糸引かないんですけど
そして熱くなったこんにゃくダネが
シューシューいいながら
時々バスッ、ブスッ、と音を立てて
吹きあげてきます ヒー怖い

鍋が地獄みたいになってるよ! とオットに言うと
「すでにウチはこんにゃく地獄なんですよ」
(私が見つけるたびにこんにゃく芋を買ってくるから)


でもツヤツヤして蒟蒻の匂いはしてきた
2019-11-09 15.04.12-1_R.jpg
のりかきをしっかりすると弾力がある仕上がりで
そんなにのりかきをしないと歯切れのよい仕上がり
となるらしい

えー、この2択しかないのか
あまりブリブリとした弾力もちょっと…
だからといってザクザクした歯ごたえもちょっと…
私は滑らかなのが好きなんですけどねぇ

どっちかというとあんまり歯切れのよいのは好きじゃない
ガーガーとのりかきすることにします

それにしても水分少ないんではないか
いつものこんにゃくはもっとウルウルとした感じだけど
これはザラッとしていて田舎っぽい

微温湯をさらに300mlぐらい足して
5分ぐらいゴムベラでのりかきをしました

うーん
これでマンナンの吸水は十分なのだろうか

不安になったのでまた20分放置
2019-11-09 15.32.03-1_R.jpg
20分後、表面はかなりなめらかになっています

そして鍋のフチからの高さを見る限り
特に水を吸って体積が増えている、という感じはしない

顕微鏡の世界では違うのだろうか
(それともお婆さんたちがそう教えられたから
そう言っているだけなのだろうか)

ここに、150mlぐらいで解いておいた炭酸ソーダを追加
泡だて器でぐるぐる混ぜます
2019-11-09 15.35.11_R.jpg
お、重い…

しまいに手で混ぜて、泡だて器いらなかった

そしてバットに流し込んだら
(というか流れないのですくい取って詰め込む)
バットがいつも使っている2つでは収まりきらない

いつも1kgに対して大1枚と中1枚でOKなのに
今回は大1枚・特大1枚で収まった
2019-11-09 15.54.38_R.jpg

ってことは、いつも生芋を茹でた後のお湯に
なにがしかこんにゃくになるべく成分が
かなり残っていたのではないか?

今回は全てこんにゃくダネに入ったことで
質量が増えているのではないか?

それにしてもこんにゃくダネの硬さ
これは本当に大丈夫だろうか…
掬った手の感じからすると
かなりミッチリと詰まっている


このあと1時間ぐらいで固まるのを待って
切り分けて茹でたのだけど今回はこんなに数ができた
2019-11-09 18.55.57_R.jpg

ちょっと今回は助手を務めるのに適当な人がいなくて
計量ができていないから重量としては不明で感覚的だけど
バットの大きさの選択からしても
「今回の方が多い」ということは確か

そして1ブロック試食してみたけど
感想としては「もっと加水した方が好み」
ってことだった
(美味しかったからまた1ブロックペロリだったけど)
なんというか、密度が高いというか
ミチミチに詰まっている感じ

今回のは、実家の父のこんにゃくとよく似ていて
朴訥としていて豆腐で言うなら木綿豆腐
蕎麦でいうなら田舎蕎麦
質実剛健で昔気質

お店だったら「あー、先代と同じだねー」
って言われそうな、そんな感じ

私が目指すのは絹ごし豆腐で更科蕎麦なんです、
みたいな仕上がりの違い
軟弱者!と親方に叱られそうな繊細なもの

トロリ、はしていなかった
でも香りは良かった

まぁ、「今回はこんな感じ」ってことでヨシ
だけど、去年も一緒に作った友人が
近いうちにまた作りに来る予定なので
その時は質量の違いなど計測してデータを取りたい

数ある作り方の中でどれも正解なんだろうけど
その中で理屈を知った上で自分の好みの作り方を
確立していきたいところ


----

明日はオットの家の法要があるので
出来上がったこんにゃくを担いでお嫁業にいそしむ次第

こんにゃくは体の砂払い、っていうだけあってか
お陰さまで喪服はまだ着ることができます!



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令和になってもこんにゃくを作る [こんにゃく]

我が家のベランダのプランターこんにゃくは
そこそこ順調に育っておりました
2019-10-31 21.41.17_R.jpg

が、先日の台風でバタバタ倒れました

でも400gぐらいに成長はしておりましたので
掘り上げておいて今年も夏に埋めましょう
小芋も4個ぐらいできていた


マルシェにもそろそろ出てくるんじゃないかなー
とブラブラ見に寄ったら、ありました!

今年は1袋に1つで300円
大きいのも中くらいのも、重さ関係なく300円。

とりあえず大きいの6個連れて帰ろう

去年は2個で500円~600円だった
2019-10-23 20.36.02_R.jpg
「袋二重にしますか?」とか言われながら
腕をワナワナさせつつ帰宅

一つが特に大きい
2019-10-23 20.36.21_R.jpg
これも大きい
2019-10-23 20.37.02_R.jpg
みんなこんな感じ

さっそく作りましょう

去年の記事
こんにゃく芋からこんにゃくを作る


タワシでゴシゴシと洗って2cm幅ぐらいに切って
お鍋に入れて水から茹でましょう
2019-10-24 20.34.50-1_R.jpg

今回の芋は3個で3271g(洗った状態)
2019-10-24 20.33.21_R.jpg
もう少し薄くカットして良かったかも
茹で上がりに30分弱かかりました

茹で上がったら3118g
茹でると水分が抜けて質量としては軽くなる
(なんとなく逆に水分含んで重くなるかと思ってた)

茹で上がったらだいたい500gで真空パック
2019-10-24 22.36.39_R.jpg
これが4パック
2019-10-24 22.36.29_R.jpg
冷凍しておきます

去年、生芋の状態で春先まで置いておいたものを
こんにゃくにしたら、秋口に茹でて冷凍しておいたものより
水分がなくてサクサクしていた

乾燥しすぎて水分が抜けてしまったのだろう
ということで、冷凍推奨

で、茹で上がったうちから1kgを取り分けて
こんにゃくにします

仕事から帰ってきてご飯を食べて
結局着手したのが20時半ぐらいだったもんで
急いでいて写真撮ってない…

けど、バットに流した状態
2019-10-24 23.17.12_R.jpg
芋を茹でた鍋には透明の厚い膜が張っていて
これは蒟蒻成分なんだろうなー
と思うので、バットに流し込んだ後なのに
膜を取り出して小さいバッドの方に合流させる
ちょっと斑になったけどまぁいいや

これはおいしい膜だと思う
(次は炭酸を入れる前にちゃんと膜を入れよう)

1時間ぐらいベランダ冷まします

包丁で切って
2019-10-24 23.20.45-1_R.jpg
沸かしたお湯に投入
2019-10-24 23.22.47_R.jpg
20分茹でたら
2019-10-24 23.27.48_R.jpg
一度ザルに上げて今度は水から茹でて沸騰20分
2019-10-24 23.48.37_R.jpg
粗熱が取れたら真空パック
2019-10-25 01.05.50_R.jpg

…煉瓦?
2019-10-25 01.10.52_R.jpg

試食!
2019-10-27 09.54.39-1_R.jpg
プルプルで水分が多くてトロリとしています
2019-10-27 10.02.31-1_R.jpg

まいうー

1ブロック一人で食べちゃう始末
(だけどそれ以上食べるのは
マンナンが消化されないらしいので
注意が必要)

今年もうまいことできました

実家の父に「こんにゃく芋が出始めました。
大きいのも中ぐらいのも300円でした」と
メールしたところ「おっ、とりあえず大きいの6個買っておいて」

すごい、大きいの6個、って同じ買い方だ

なんつーか…DNAで笑った


オットが「なんだー冷凍庫開けるたびにこんにゃく芋を
アオリイカかと思って、毎回『良く見たらこんにゃくかよ!』
ってなる」と若干憤慨している

「ちょっとー、冷凍庫買いなよぉー」

!!

そうね、それは良い案だわ

冷凍庫にはアオリイカも車海老も紅鮭の塩鮭も皮を剥いた栗も
「ここぞというときの秘密兵器」みたいな
ちょっと良い食材がたくさんあって
日常の冷凍品としてはオットのお弁当のおかずが
入ってるので、日常的に冷凍庫を開けるオットとしては
迷惑そうだ

だがしかしAmazonに出ていたこんにゃく芋のレビューに
このようなのがあったのだけど

2019-10-31 22.15.56.png
オットは「最後の一文には激しく賛同するけど
ボクは作った方が絶対美味しいと思うー」と
なんだかんだ言いつつ家のこんにゃくが好き

大事に食べる良いものを入れておく冷凍庫、買おう

物色をせねば…

昨日は袋に入っていない状態で
中くらいの芋がゴロゴロあったので
また7つ連れて帰ってきた 今回は1個250円
2019-10-30 19.49.20_R.jpg
この前のよりはやや小さい
2019-10-30 19.49.59_R.jpg

こんにゃく芋は一般的なスーパーでは見たことがありません
Farmdoは群馬の会社なのでこの時期にはよく出ています
あとは以前、津久井の農協に大豆を買いに行った時も
見かけました

こんにゃくは芋、関税率が高い割には
結構輸入量も多いんですねぇ
こんにゃくをめぐる事情 農林水産省のPDF


こんにゃく芋の収穫最盛期に入ってきました
12月に入ると大きさも小さくなってきて
次第に棚に並ばなくなるので
興味のある方はお早めに

そして台風被害のあった地域には本当に胸が痛むけど
農産物は色や形が悪くても気にしないで購入して
農家の収入源を断たないようにしたい

頑張れ日本の農業




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こんにゃく芋からこんにゃくを作る [こんにゃく]

この時期はこんにゃく芋の収穫時期です

我が家のこんにゃく芋はちょっと大きくなりすぎました。
(去年こんにゃくを作りそびれて土に埋めたら
生子がたくさんできたので、大きいのは種イモにするのと
生子は3年ぐらい育てる予定)

それでまたマルシェでこんにゃく芋を購入。
2018-11-04 08.29.15_R.jpg
蒟蒻は実家の家庭菜園で育てた芋でよく父が作っていたので
手伝ったことはあるけれど、自分1人で作るのは2回目。
芋と一緒に写っている「こんにゃくの素」というのは
炭酸ナトリウムで、これは芋を凝固させるのに必要です。
芋と一緒に売っています。

父は生芋をフードプロセッサーに掛けて
その後加熱して糊化させる作り方だったけど
生芋を保存しておくのはなかなか面倒なので
茹でてから作るやり方で作ります。

しかも1回に作る量は少なくしたいので
芋の1回使用量は、茹でた状態で300gで換算。
炭酸ソーダは芋1kgに25gなので
300gで8g、水の量は芋の3.3倍程度なので1L。

こんにゃく芋は山芋みたいに
痒くなるので、ニトリルグローブ必須、
猫や子供がいたずらしないように注意です

で、生芋の皮をたわしでゴシゴシと擦って洗います
2018-11-04 08.34.49_R.jpg
ザックリ切って水から茹でます
2018-11-04 08.43.35_R.jpg
15分~20分程度
竹串がスッと通るぐらいの柔らかさに茹でました
2018-11-04 09.08.23_R.jpg
この間に8gの炭酸ナトリウムを100mlのお湯に溶解しておきます
2018-11-04 08.45.14_R.jpg
102mlになってしまったけどまぁいいや

撹拌
2018-11-04 08.45.34_R.jpg
茹であがったらザルにとって
芋の皮を剥きます
2018-11-04 09.12.53_R.jpg
バターを塗る様な全然切れないナイフで
こそげるだけでOK

オットに「写真撮って」と頼んでいたのだけど
そのたび「全くなんでボクが…」とか
なんかかんか一言ずつ言いながらキッチンに来るので
「しゃべらないで」グッ…というやりとりがありつつ
ブーブー言いながらも協力してくれた

60度ぐらいのお湯を1L用意
2018-11-04 09.34.46_R.jpg
茹でた芋にお湯を適当に入れながら
フードプロセッサーにかけます

300gの芋を全部というのは
うちのフードプロセッサーでは無理なので
適当に分割、最後に均してみれば大丈夫です
2018-11-04 09.36.53_R.jpg
出したり戻したりしながら
300g分全てフードプロセッサーにかけました

ここで、先ほど溶解しておいた炭酸ナトリウムを
混ぜ合わせます
なんかボウルの中で混ぜる人もいるけれど
せっかくフープロが出ているので
ここでジャンジャン混ぜていきます
2018-11-04 09.37.36_R.jpg
なめらか
炭酸を入れると急に蒟蒻臭がしてきます

水で濡らしたバットに均します
(バットから型出しするときにはがれやすくなるので)
2018-11-04 09.53.12_R.jpg
これで適当に固まってくるまで放置
冬で外が寒ければベランダに置いておいてもいいし
冷蔵庫でも良い

1時間ぐらいして固まってきたら
包丁で適当にカットします
2018-11-04 10.40.28_R.jpg
お鍋に水を入れてカットした蒟蒻をソーッと入れます
固まったとはいえまだ柔らかいので注意
2018-11-04 10.42.00_R.jpg
40分ぐらい茹でます

ゆだったらこのまま冷まして保存です
2018-11-04 11.29.21_R.jpg
茹でたお湯がアルカリ性なので
このゆで汁ごと真空パックにしておけば良いです
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ジップロックなんかでもいいし、
もしお水に取る場合はお水を毎日替えれば
1週間ぐらい全然普通に保存できます

出来立てを刺身蒟蒻にして味見
2018-11-04 12.46.06_R.jpg
まいうー
トロリとして爽やかです

手作り蒟蒻はスーパーで買う蒟蒻とは違って滑らか
豚汁やおでんも良いし鰹節と醤油で煮て
お弁当のおかずにもよろしい。

寒くなってきたので、本日は豚汁!
めっちゃ具だくさん
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ストウブの無水調理で、水分はほぼ野菜から出た分で
補ったのは300ml程度という、
野菜の出汁が効いたあったか豚汁にしたら
オットが「むぅ...」と唸っている。
「肯定すると巻き込まれそうだからあまり同調したくないと
思っていたのに、これはだいぶ美味しい蒟蒻だぞ...」

いぇ─── い♪


---芋の保存について---
生芋は買った時に大きなものが2つ
多分1つ800gぐらいではないかと思われるけど
これは最初に全部茹でました
皮付のまま真空パックしておきましょう
2018-11-04 09.56.25_R.jpg
これが4つできた
2018-11-04 09.56.31_R.jpg
冷凍しておけば思いついたときに
蒟蒻作りをすることができます



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